2010年4月26日月曜日

openSUSEの初心者向けの機能追加は有用か?

openSUSEのインストーラ(YaST、YaST2)にて様々な初心者向けと思われる機能追加があるが、本当に有用なのかとこの頃思う事がある。

  1. パーティショニング時の熟練者(エキスパート)向けメニューの紙芝居化
  2. パッケージマネージャのフェイルセーフ機能
1.についてはSUSE LINUX、SuSE Linux時代のパーティショニングメニューでは一つの画面で一つのパーティションに関する設定を完了できた。
openSUSEになってからこれを複数の画面に分けてしまっており、一つのパーティションの設定を完了するまで複数の画面を渡り歩く必要がある。
通常のパーティションだけならまだ話は簡単であるが、LVM、RAIDに関して設定を行おうとした場合に、どこから設定してよいのか本当に判るのだろうか。

2.についてはopenSUSE 11.2で、YaST2のパッケージマネージャ(ソフトウェア管理)にてシステム以外のリポジトリを表示させた時にパッケージリスト上部に表示される
「Switch system packages to the versions in this repository」のメッセージの事です。

パッケージマネージャには以前からリポジトリの優先度というものが存在していたが、フェイルセーフ機能により複雑な状況になる。

このメッセージが表示されている状態だと、
そのリポジトリ及びシステム(OSS、Non-OSS)リポジトリと重複するパッケージを、当該リポジトリから選んでインストールしたとしても、インストールされるのは(OSS、Non-OSSリポジトリにあるパッケージとなる。
どんなにシステム(OSS、Non-OSS)リポジトリの優先度が低くても。

これを解消するには件のメッセージ上にマウスカーソルを合わせ、マウスの左ボタンをクリックし、
「Cancel switching system packages to versions in repository xxxx」
に切り替えてからインストールする必要がある。

で、メッセージ文を読んでいれば判るのだが、この設定はリポジトリ毎に行う必要があり、

例えば
repo_1とrepo_2というリポジトリが有ったとして、repo_1の方のみ切り替えた場合、依存関係でrepo_2の方に存在するパッケージがインストールされる状況となった場合、重複するパッケージがOSS、Non-OSSリポジトリに存在すると、どんなにrepo_2の優先度が高くても、インストールされるのはOSS、Non-OSSに存在するパッケージである。
repo_2に関しても同様な操作をしてからである。

言い換えると、沢山リポジトリを登録している場合、その都度全部のリポジトリに関してフェイルセーフ機能を解除した上でパッケージをインストールする必要が有る。

しかも

このメッセージはリポジトリ毎に出る、
リポジトリを切り替えても一旦表示させたリポジトリのメッセージはきっちり残る

形となるためリポジトリの登録数が多い場合、パッケージマネージャのパッケージリスト表示部分がフェイルセーフ機能のメッセージ表示で圧迫されることになる。

で、以前のパッケージマネージャだとパッケージのインストール後も続けて別のパッケージを選択、インストール出来たのだが、現行のパッケージマネージャだとそういう作りになっていない。
選択したパッケージをインストール完了するとパッケージマネージャがその都度終了する構造になっている。
なので、パッケージのインストールを一回で行わない様な場合、
パッケージマネージャの起動を複数回数行うわけであるが、フェイルセーフ機能の解除もパッケージマネージャ起動の度に行う必要がある。

果たしてこんな状況で正しくパッケージをインストールできるのだろうか。

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